ビジネスマン教科書 これで光触媒のすべてがわかる!

ビジネスマン教科書 これで光触媒のすべてがわかる!
著者 亀井信一
ジャンル 理工書
書店発売日 2007/09/15
ISBN 9784798017778
判型・ページ数 A5・176ページ
定価 1760円
(本体1600円+税10%)
在庫 品切れ・重版未定

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本書は、将来的に1兆円市場を生み出すと期待されている日本発の先端技術「光触媒」の基本と、関連ビジネスについてわかりやすく解説した入門書です。光が当ることによってさまざまな化学反応を引き起こす光触媒は、防汚、セルフクリーニング、抗菌、殺菌、防曇などの効果を発揮するため、環境保全、浄化を担うキーテクノロジーとしてますます注目されるようになっています。本書は、光触媒を広く世に知らしめてきた三菱総合研究所先端科学研究所(現、先端科学センター)の創設時のメンバーの一人で、現在、先端科学センターのセンター長をつとめる著者が、光触媒の今と未来を豊富な図解とともにやさしく解説しています。
第1章 光触媒とは?

1-1 光触媒の原理とその仕組み
 触媒って何だろう?
 触媒の効果
 「光触媒」とは?
 光触媒の働く仕組み
 光触媒は現代の「賢者の石」
1-2 光触媒は光半導体
 光触媒は光半導体の特性を使っている
 酸化チタンの光吸収
1-3 光触媒の2つの働き
 酸化分解反応
 超親水性反応
1-4 光触媒の種類
 酸化チタン
 酸化チタン以外の光触媒
 酸化チタンが光触媒の代名詞な理由
1-5 光触媒の歴史
 意外に古い光触媒
 本多‐藤嶋効果
 より実用的な材料を目指して
 光触媒と日本の技術
1-6 光触媒の応用分野
 分解特性に基づく応用
 機能を組み合わせた応用
 究極のエコ空間の創出を目指して
 本物の光触媒

第2章 光触媒の市場動向

2-1 消費者は光触媒をどう見ているか?
 光触媒はどのくらい認知されているか?
 消費者の半数は光触媒の機能を知っている
 光触媒製品の何に関心があるか?
 実際に使ったことのある人は少ない
 消費者は、光触媒の性能をしっかり示してほしいと思っている
2-2 光触媒ビジネスを考える際に留意したいこと
 光触媒ビジネスは「ナノテクヒジネス」
 強力な競争力を持つナノテク
 ナノテクノロジー分野の日米比較
 「同じ釜の飯を食う」がキーワード
2-3 光触媒ビジネスのポイント
 ナノテクビジネスから見たポイント
 ビジネスとして捉えたナノテク(光触媒)
 よりシステマイズした製品にいかにつなげるのかが「鍵」
コラム 「和を以て貴しと為す」
2-4 光触媒の市場予測の変遷
 初めての光触媒の市場予測
 市場予測の方法
 光触媒の応用分野ごとの市場予測
 その後の市場予測
 光触媒と居住空間関連ビジネス
2-5 市場から見た光触媒
 初期の光触媒関連アイテムと課題
 光触媒ビジネスのポイント
2-6 光触媒の技術的な方向性
 光触媒の研究開発のポイント
 可視光応答型の触媒
 効率向上のためのシステム設計
2-7 光触媒の普及を目指した取り組み
 光触媒の認知度の向上と信頼性の確保
 業界団体の設立
2-8 国際的な動向
 光触媒の国際市場
 国民性と光触媒
2-9 光触媒の標準化戦略(1)
 数年前までの状況はバラバラ
 消費者はもっと迷うでしょう
2-10 光触媒の標準化戦略(2)
 まずは、空気浄化性能の試験方法を規格として制定
 空気浄化性能の試験方法
コラム 三菱総研と酸化チタン



第3章 超親水性の利用

3-1 防汚・セルフクリーニング効果の利用
 光触媒実用化の「壁」
 光触媒ルネッサンスの鍵「セルフクリーニング」
 様々な応用製品
 効果をいかにアピールするかが鍵
3-2 防汚・セルフクリーニング効果の技術開発
 超親水性のメカニズム
 超親水性は光分解反応とは異なるメカニズム
3-3 セルフクリーニング実装上の工夫
 光触媒実装上の課題
 光触媒で分解されにくいバリア層を入れる
 無機コーティング材料の改良
 光触媒コーティングガラスは透明性の確保が重要
 光触媒スプレーは分子レベルの工夫
 テントや各種フィルムへの応用
3-4 最近の研究事例から
 傾斜機能材料の開発
 フラーレンを用いた劣化の防止
3-5 防曇効果の研究開発
 「超親水性」による「防曇効果」
 もっとも必要とする「夜」にいかに光触媒機能を発現させるか
 その他の防曇機能応用製品
 医療機器への応用
3-6 環境触媒としての光触媒
 環境触媒とは
 さらに、環境をより住みやすいものに
3-7 光触媒の可視光利用
 水の完全分解
 可視光利用に向けて
コラム 牧野昇(三菱総合研究所を創った人)

第4章 光酸化力の利用(抗菌・殺菌)

4-1 抗菌・殺菌効果の利用
 アメニティ(快適性)に対するニーズは急上昇
 きわめて強い化学反応力を持つ物性を生成する「光触媒」
 病院から家庭へ、そして社会へ広がる応用製品
 インナーやインソールは天日干しが前提
 ユニークな応用製品
 効果をいかにアピールするかが鍵

4-2 抗菌・殺菌効果の技術開発
 どのようにインナーなどに織り込むか
 医療現場への応用
 いかに大量に処理するか
 信頼性の確保はきわめて重要な要件
 がん細胞を殺す
 光触媒の農業への応用
コラム 宇宙と酸化チタン その1
4-3 鮮度保持効果の利用
 光触媒の意外な応用は身近にあり
 光触媒包装袋と鮮度維持装置
4-4 安全性の検証
 安全性試験とはどのようなものか
4-5 光触媒の性能保証
 抗菌・防かびの評価方法
コラム 宇宙と酸化チタン その2

第5章 光酸化力の利用(空気浄化・水質浄化)

5-1 空気浄化への応用
 より快適な環境を求めて
 光触媒を利用した空気清浄器、エアコン
5-2 室内空気浄化の技術開発
 高機能フィルターの開発
 紙またはシートとして用いる
 マイクロカプセル化
 シート化
 セラミックスフィルターの開発
 いかに差別化を図るかが課題
5-3 屋外空気浄化の技術開発
 窒素酸化物を分解する
 光触媒は、高速で大量の処理を行うには向いていない
 自動車からの排気ガスを浄化する仕組み
 光触媒コンクリートの開発
5-4 空気浄化の評価方法
 JIS制定の評価方法
5-5 水の浄化への利用
 大化けするか「水浄化」
 なぜ、光触媒による水処理は難しかったのか
 繊維フィルターの耐久性の向上
 システム設計も重要
5-6 水質浄化の評価方法
 標準化を目指して
コラム 先端技術普及の落とし穴
5-7 有害物質の浄化
 安全・安心を目指した取り組み
 光触媒シートによる土壌浄化

第6章 海外における光触媒ビジネスの動向

6-1 アジアにおける光触媒ビジネス
 間違いなくアジアは光触媒の中心である
 中国の光触媒に、中国流の産学連携スタイルを見る
 有名建造物に採用で光触媒の認知度向上
 身近な環境浄化は香港の切実な願い
 なんとなく日本的な台湾の取り組み
 新興企業の参入が相次ぐ韓国
6-2 欧州における光触媒ビジネス
 欧州では「環境」が重要課題
 各国に広がる光触媒
 積極的なドイツ
 産官学の共同プロジェクト
 湿式太陽電池の取り組み
6-3 米国における光触媒ビジネス
 アメリカの光触媒市場はこれから
 光触媒研究は米国エネルギー省が熱心
コラム 中国の科学技術をどうみるか

第7章 光触媒のこれから

7-1 ナノテクから見た光触媒ビジネス成功の決め手
 ナノテクから見た光触媒ビジネス
 ナノテクビジネスのスピード感
 いかにしてスピードアップさせるか
 技術を融合させる
 実は、マネージメントが大事
 いかにマーケットを拡げるか
 いかに「見える化」を実現するか
7-2 急がれる国際標準化
 光触媒の信頼性をいかに担保するか
 国内の標準化の動向
 グローバル化への対応
7-3 「安全性」の問題に対する取り組み
 ナノテクの新たな課題
 酸化チタン光触媒は大丈夫か?
 そもそも酸化チタンは食品添加物として認可されている
 酸化チタンの生体影響研究事例
 実験による評価
7-4 光触媒の未来像
 真に環境技術として貢献できる光触媒
 今後の光触媒の展開
 システムとして効率をいかに向上させるかが鍵
 光触媒こそ日本の切り札

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