図解入門 最新 音楽の科学がよくわかる本

図解入門 最新 音楽の科学がよくわかる本
著者 岩宮眞一郎
ジャンル 理工書
シリーズ 図解入門 > 図解入門
書店発売日 2012/03/22
ISBN 9784798032764
判型・ページ数 A5・240ページ
定価 1760円
(本体1600円+税10%)
在庫 品切れ・重版未定

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音楽はなぜ人の心を打つのか? 音楽と人とのかかわりを科学的に理解するための入門書です。人々の生活を豊かにする音楽は、テクノロジーの発展とともに発展してきました。本書では、音楽の基本要素になるメロディ、リズム、ハーモニー、楽器などを体系的に解説するとともに、音楽が人間にどのような影響を与えるのか、生理学的・心理学的な側面から紹介。音楽を提供する場としてのコンサート・ホールやレコーディング・スタジオに潜む音響技術のほか、レコードやCDなど音楽を伝えるメディアや機器にまつわる最新技術もやさしく解説しています。「音楽」にかくされた物理、生理、心理、アート、テクノロジーがわかります。

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第1章 音と音楽の基礎知識 ~音と音楽を理解するために
1-1 音と音楽の基礎知識
音とは、音楽とは何だろう?
1-2 音楽の3要素
メロディ、ハーモニー、リズムが音楽の快感をつくる
コラム 音楽の3要素に絡む音の3要素
1-3 音の3要素
音の大きさ、高さ、音色が音の性質をきめる
1-4 音楽に関する基礎知識
楽譜は音楽のエッセンスを詰め込んだ設計図
1-5 音に関する基礎知識
音の性質をきめる、周波数、スペクトル、音圧レベル
1-6 聴覚に関する基礎知識
空気の振動を電気信号に変えて脳に伝えるメカニズム
コラム 内有毛細胞と外有毛細胞の働き

第2章 メロディの科学 ~ピッチを感じてメロディを認知する過程
2-1 ピッチと周波数の関係
演奏音の基本周波数がピッチを決める
2-2 ピッチを感じるメカニズム
蝸牛の基底膜がピッチの情報を解析する
2-3 調性感をつくる音階のしくみ
音階はメロディを構成するピッチの系列
コラム 12音技法、総音列音楽、音群的音楽
2-4 気分をかえる転調のしくみ
曲の途中で調が変われば、ムードも変わる
コラム 移調
2-5 美しい響きをつくる音律のしくみ
音律は音名の周波数を決める
2-6 メロディのゲシタルト
ピッチの変化は心の中でメロディになる
コラム 音脈分凝~メロディが分離して聞こえる

第3章 ハーモニーの科学 ~協和音を感じるしくみ
3-1 協和音をつくる音程のしくみ
協和音の変遷は音律の変遷
コラム 純正律と倍音系列
3-2 3度の音程を重ねた三和音の響き
和音の基本は三和音
コラム コードネームと三和音
3-3 協和と不協和の感覚の科学
とけ合った和音、濁った和音ができるわけ
3-4 和音進行の規則
和音の進行がハーモニーの決め手となる
コラム 代理コード
3-5 複雑な響きを作る七の和音
三和音の上にもう一音加え、豊かな響きを作る
3-6 機能和声と対位法
西洋音楽のハーモニーを支えるピッチ推移の規則
コラム 終止形

第4章 リズムの科学 ~時の流れがリズムを作る
4-1 音楽の時間を刻むリズムとテンポ
リズムは音列のまとまり、テンポは音列の速さ
4-2 リズムのしくみ、テンポの規則
音楽の流れを作る拍、拍子、メトロノーム記号
コラム テンポの変化を表す速度標語
4-3 リズムの心理学
人間は秩序を好み、まとまりを作りたがる
4-4 ちょうどいいテンポ
速すぎず、遅すぎず、心地よい繰り返し
コラム ウインカー報知音にもふさわしいテンポがある
4-5 リズムのゲシタルト
リズムの知覚もゲシタルトの原理に従う
4-6 グルーブ感をだすリズムのゆらぎ
ゆらぎのないリズムは機械的でつまらない
コラム 合奏における演奏時間のずれ

第5章 楽器のしくみ ~音楽を作る道具のいろいろ
5-1 楽器の分類とその系統図
音楽を支えている多彩な楽器のしくみ
コラム 私たちが心の中に持っている楽器のイメージ
5-2 叩いて音を出す打楽器
楽器を叩いてリズムを刻む、メロディを奏でる
5-3 吹いて音を出す木管楽器
管の共鳴がメロディを奏でる
5-4 きらびやかな音色の金管楽器
金管楽器は唇の振動でメロディを奏でる
5-5 弦の振動で音楽をつくる弦楽器
弦の振動が胴体を揺らし、メロディを奏でる
5-6 豊かな音楽を生み出す鍵盤楽器
10本の指がメロディもハーモニーも自由自在に操る
5-7 人間の声を楽器にして奏でる歌
歌は人間の声のみが奏でられる音楽芸術である
5-8 電気楽器・電子楽器の原理
科学技術の発展は楽器の姿も変えた
5-9 デスクトップ・ミュージック
パソコンでシンセサイザ並みの音楽制作が可能に
コラム ボーカロイド

第6章 音楽の効用 ~音楽のチカラを活かすさまざまなサービスとメディア
6-1 生活空間を豊かにするBGM
BGMは聴くための音楽ではないが、生活を豊かにする
6-2 サイン音への音楽の適用
メロディを用いたサイン音で快適な情報伝達
コラム 緊急地震速報のチャイム
6-3 心を癒す音楽療法
音楽で病気を治療する
コラム 音楽療法の機能
6-4 オペラのライトモティーフ
このメロディはあいつが出てくる合図だ
6-5 ストーリーを語る映像の音楽
映像作品には、必ず音楽が伴っている
6-6 音楽と映像の相互作用
音楽が映像作品に与える影響は科学的に実証されている
6-7 音楽と映像の調和
映像にふさわしい音楽がすぐれた映像作品を生み出す
コラム 黒澤明が用いた「音と画の対位法」の効果

第7章 音楽を生み出す空間 ~コンサートやレコーディングの現場
7-1 音楽と空間の相互作用
コンサート・ホールは音楽演奏音の仕上げをする
コラム 反射音の不思議を体験できる天壇公園
7-2 各種の音楽空間に最適な残響時間
残響時間はコンサート・ホールの性格を示す
コラム 残響可変ホール
7-3 ホールには広がり感も必要
側方の反射音が広がり感を形成する
7-4 コンサート・ホールの誕生と発展
聴衆の誕生がコンサート・ホールを生んだ
7-5 レコーディング・スタジオ
演奏を録音、加工、編集し完成度の高い音楽を作る
7-6 コンサートを支える音響技術
ポピュラー音楽では、ライブでも音づくりが必要

第8章 音楽を伝えるメディア ~音楽を記録・伝達・再現するメディア
8-1 音楽メディアの誕生と発展
レコードやラジオが音楽の世界的流行を生んだ
コラム ハイファイなオーディオ
8-2 音楽を楽しむオーディオ機器
各種のオーディオ機器を組み合わせて音楽を楽しむ
8-3 デジタル・オーディオ
音楽を0と1の数字であらわす
8-4 圧縮技術と音楽メディア
携帯型音楽プレーヤが生活スタイルを変えた
コラム 携帯型音楽プレーヤの利用実態と使用者の意識
8-5 高度臨場感を生み出すしくみ
オーディオ機器はどこまでも生の臨場感に迫る

第9章 音楽の生理学・心理学 ~音楽がもたらす生理的・心理的反応
9-1 空気の振動が音楽になるまで
音は脳の活動によって音楽になる
コラム モーリス・ラベルの失音楽症
9-2 音楽がもたらす生理反応
音楽の感動はドーパミンによって生まれる
9-3 音楽の展開を読むスキーマ
音楽経験が音楽知覚の枠組みを形成する
9-4 音楽を感じる脳のしくみ
脳は音楽を記憶し、音楽の好き嫌いを判断する
コラム 楽譜の脳内イメージ
9-5 人間にとっての音楽の意味
音楽は何のために存在するのか?

第10章 音楽の情報科学 ~音楽の流れを確率論的に論ずる
10-1 音楽への情報理論の適用
メロディの展開は確率で表現できる
10-2 情報理論的にみた音楽の理論
ピッチの推移はマルコフ・チェインで表現できる
コラム 音楽は何度も聴きたくなる情報
10-3 自動演奏と自動作曲
コンピュータが作曲家になる
10-4 論理や偶然に基づく作曲
数学と音楽のコラボレーション
コラム ヤニス・クセナキス
10-5 音楽と環境
今ここで聞こえる音も音楽になる
10-6 音楽とは何か?
音楽の定義を多様な観点から考察する

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