車両基地で広がる鉄の世界

車両基地で広がる鉄の世界
著者 井上孝司
ジャンル 趣味・実用
書店発売日 2012/04/19
ISBN 9784798033402
判型・ページ数 A5・296ページ
定価 1980円
(本体1800円+税10%)
在庫 品切れ・重版未定

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鉄道輸送の舞台裏を支える「車両基地」の仕組みを、図や写真をまじえて徹底解説したガイドです。車両基地は、車両の滞泊、整備・清掃・列車の組成などを行う場所で、鉄道運送の心臓部ともいえる大切な働きをしている施設です。大量の車両を合理的に管理するためのシステムや、独自の配線・ダイヤグラム・標識などが数多く存在します。本書は、ふだんなかなか入ることのできない車両基地のしくみを解説するほか、京王電鉄・東京メトロ・ひたちなか海浜鉄道の車両基地への取材を敢行。実際に車両基地で働いている人たちから、業務のフローや工夫や大変なポイントなどをレポートしています。

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第1章 そもそも、車両基地って何?
1.1 車両基地について知ることの楽しみ
1.1.1 車両基地とは
1.1.2 車両基地の楽しみ
1.2 車両基地とは何をする場所?
1.2.1 車両の留置
1.2.2 車両の検査・整備・補修
1.2.3 車両の改造
1.2.4 車両の新造
1.2.5 車両の解体
1.3 車両基地にまつわる用語
1.3.1 留置線・電留線・機留線
1.3.2 ラウンドハウス/扇形庫
1.3.3 クラ
1.3.4 エンド交換と機回し
1.4 鉄道路線の成り立ちと車両基地
1.4.1 地域の拠点と車両基地の関係
1.4.2 電化と車両基地の関係
1.4.3 峠越えと車両基地の関係
1.5 車両基地の分類と組織
1.5.1 車両基地の分類は車種別・業務別が基本
1.5.2 車両基地と乗務員基地
1.5.3 外的要因に起因する車両基地の組織変更
1.5.4 車両検修部門の一体化や分離
1.5.5 地域別ではなく機能別に工場の分担を分ける
1.6 鉄道車両で必要とされる検査など
1.6.1 検査の種類と間隔
1.6.2 仕業検査と清掃・洗浄
1.6.3 交番検査
1.6.4 台車検査/重要部検査
1.6.5 全般検査
1.6.6 その他の検査と改造・補修
1.6.7 編成の組み替え
1.7 車両基地に必要な施設・設備
1.7.1 留置線
1.7.2 洗浄線
1.7.3 給水・排水関連の施設
1.7.4 検修線・検修庫
1.7.5 車輪転削盤・車輪旋盤と車輪の削正作業
1.7.6 車体・台車・機器の検修施設など
1.7.7 車両を移動するための設備
1.7.8 事務所・倉庫・風呂など
1.8 車両基地の所要規模と車両の関係
1.8.1 基本となるのは車両の所要数
1.8.2 車両基地の有効長と簡易運転台の関係
1.8.3 車両の運用と車両基地と構内作業ダイヤ
1.9 車両の所属標記と検査標記
1.9.1 標記から分かること
1.9.2 所属標記の場所と書き方は決まっている
1.9.3 検査標記で分かること
1.9.4 その他の標記・表示いろいろ
1.10 車両基地の業務に求められる特質
1.10.1 常に計画通りに進むとは限らない
1.10.2 ダイヤの乱れ、運休など
1.10.3 突発的なダイヤ変更
1.10.4 人為的原因によるダイヤの乱れ
1.10.5 降雪
1.10.6 相互乗り入れと車両基地の仕事
1.10.7 時期や時間帯と車両基地の業務配分

第2章 車両基地の設置場所を探せ!
2.1 車両基地はどこにある?
2.1.1 実際に乗って観察してみる
2.1.2 地図で調べてみる
2.1.3 終電の行き先を調べてみる
2.2 車両基地の設置場所に関するあれこれ
2.2.1 車両基地の設置場所と業務の関わり
2.2.2 事業者ごとの車両基地密度を比較してみた
2.2.3 長大路線では複数配置が多い
2.2.4 他の路線に相乗りするケースも
2.3 車両基地の設置場所に関する制約
2.3.1 本線から離れた場所に設ける理由
2.3.2 路線を徐々に延伸したときの対応
2.3.3 動力方式と車両基地の配置の関係
2.3.4 電化方式と車両基地の配置の関係
2.4 車両基地の分散配置
2.4.1 分散配置とは
2.4.2 近所に複数の車両基地があるケース
2.4.3 旅客会社と貨物会社で分かれているケース
2.5 車両基地が足りないとどうなる?
2.5.1 恒久的な不足の場合
2.5.2 一時的な不足の場合
2.5.3 留置場所の問題だけではない
2.6 追いつ追われつ・車両基地の移転事例
2.6.1 なぜ車両基地が移転するのか
2.6.2 1回だけ移転したケース
2.6.3 2回も移転したケース
2.6.4 既存施設への吸収による整理統合
2.7 車両基地の施設と使用する車種の関係
2.7.1 蒸気機関車に固有の施設
2.7.2 ディーゼル車両に固有の施設・設備
2.7.3 電気車に固有の施設・設備
2.7.4 客車・貨車に固有の施設
2.7.5 車両の構造に起因する特殊設備

第3章 車両基地のレイアウトいろいろ
3.1 並列配置
3.1.1 この配置のメリット
3.1.2 この配置のデメリット
3.2 放射状配置
3.2.1 この配置のメリット
3.2.2 この配置のデメリット
3.3 互い違い配置
3.3.1 この配置のメリット
3.3.2 この配置のデメリット
3.4 縦列配置
3.4.1 この配置のメリット
3.4.2 この配置のデメリット
3.5 重ね縦列配置
3.5.1 この配置のメリット
3.5.2 この配置のデメリット
3.6 双方向配置
3.6.1 この配置のメリット
3.6.2 この配置のデメリット
3.7 車両基地の拡張方法いろいろ
3.7.1 平面的に拡張する場合
3.7.2 上下に拡張する場合
3.7.3 別の場所に増設する場合

第4章 車両基地とダイヤと入出庫
4.1 車両基地とダイヤの関係
4.1.1 輸送需要の変動・段差と車両基地の関係
4.1.2 分割・併合作業と車両基地の関係
4.1.3 車両基地と回送列車の関係
4.1.4 入出庫線の配線とダイヤ・運用への制約
4.1.5 入出庫が本線の容量を食う問題
4.1.6 車両基地と車両の向き
4.2 入出庫駅の配線
4.2.1 起点となる駅の奥に配置
4.2.2 終点となる駅の奥に配置
4.2.3 起点となる駅から折り返し
4.2.4 終点となる駅から折り返し
4.2.5 起点、あるいは終点の駅と並列配置
4.2.6 中間駅沿い、あるいはその近くに配置
4.2.7 中間駅に配置したときの本線との関係
4.2.8 駅間に設置するケースも
4.2.9 駅間の上下本線間に抱き込み設置
4.2.10 分岐駅の分岐部に設置
4.3 本線から外れた車両基地と入出庫
4.3.1 入出庫線が営業線に(1) : 北綾瀬支線
4.3.2 入出庫線が営業線に(2) : 博多南線・ガーラ湯沢支線
4.3.3 支線の先に車両基地がある事例
4.4 車両基地の共用と連絡線によるワープ
4.4.1 車両基地の共用が成立するための条件
4.4.2 東京メトロの4線共用+α事例
4.4.3 東京メトロの銀座線・丸ノ内線
4.4.4 都営地下鉄の浅草線・大江戸線
4.4.5 大阪市営地下鉄の御堂筋線・四つ橋線
4.4.6 大阪市営地下鉄の中央線・谷町線・千日前線
4.4.7 大阪市営地下鉄の長堀鶴見緑地線・今里筋線
4.4.8 名古屋市営地下鉄の桜通線・鶴舞線
4.4.9 札幌市営地下鉄の東西線と東豊線
4.5 車両基地と車両の搬入・搬出
4.5.1 搬入・搬出は車両基地経由が普通
4.5.2 線路がつながっている場合の搬入
4.5.3 相互乗り入れを活用する新車搬入
4.5.4 道路輸送の場合の搬入
4.5.5 地下鉄の電車はどうやって入れる?
4.5.6 新幹線の電車はどうやって入れる?

第5章 車両基地の現場拝見!
5.1 ひたちなか海浜鉄道・湊機関区
5.1.1 新旧の車両と走行距離の平準化
5.1.2 古い車両を維持するための難しさ
5.1.3 新旧の車両が混在すると……
5.1.4 限られた人手や資金の中で頑張る
5.2 東京メトロ・鷺沼車両管理所
5.2.1 施設・扱っている車両・業務の概要
5.2.2 ダイヤの乱れと検修業務の兼ね合い
5.2.3 検査の自動化
5.2.4 検査・清掃・その他の業務いろいろ
5.2.5 アルミ車体のお守りと補修
5.2.6 業務の効率改善に関する話いろいろ
5.3 東京メトロ・綾瀬車両管理所
5.3.1 車両のバラエティが多い点が特徴
5.3.2 ハイフン車、忘れた頃にやってくる?
5.3.3 回送と入出庫
5.3.4 レイアウトと使い勝手
5.3.5 すべて自前で、というわけでもない
5.4 京王電鉄・若葉台工場
5.4.1 京王電鉄は、京王線と井の頭線の二本立て
5.4.2 施設の概要
5.4.3 軌間が異なる車両を扱うための工夫
5.4.4 分解された車両の部品いろいろ
5.4.5 自動化・省力化の工夫
5.4.6 効率化は利用者のためでもある

第6章 車両基地にまつわるこぼれ話
6.1 地下に設けられた車両基地をめぐるあれこれ
6.1.1 ミニ地下鉄の車両基地は地下だらけ
6.1.2 ミニ地下鉄以外の事例いろいろ
6.1.3 地下車両基地が公園の地下に多い理由は?
6.1.4 車両基地の上に公園を作った珍事例
6.2 車両基地の上がオフィスビルや団地
6.2.1 どちらも都営でワンセット
6.2.2 後からオフィスビルができて覆われた事例
6.3 災害と車両基地
6.3.1 被災不通と車両の置き去り
6.3.2 車両基地そのものの被災
6.4 その他のこぼれ話いろいろ
6.4.1 工場によって仕様が違う!?
6.4.2 いないはずの電車がなぜここに!?

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